ガレージ

所さんが注目する「シンプルだけど奥が深い」ゼンマイオモチャの世界

戦前に作られたゼンマイ式のオモチャをここのところ徹底的に研究されている所さん。何しろその構造と仕組みがスゴイんです。これからはゼンマイの時代?世界中から集めたコレクション大公開。

このオモチャ、凄いんだぜ。
編集部
かわいいですね。
タダのゼンマイのオモチャだと思うでしょ。でもね、このゼンマイ、ズーッと走るからね。普通のイメージだとさ、ゼンマイのオモチャって、ビューンってちょっと走ったらゼンマイ終わっちゃうじゃん。でも、これはまだ走るの?ってくらい、ズーッと走ってる。ほら。
編集部
えぇ、まだ止まらないんですか? 随分長いこと車輪が回り続けますね。
それだけじゃないから。室内に、シフターがあって、1速から4速までセレクトできるんだけど、速さが変わるからね。さらに、ココね、バックってのあるでしょ、ココに入れると、ほら、後ろに走る。
編集部
バック付き!
サイドブレーキも付いてるから、ゼンマイ巻いて車輪を離しても、止まったまま。凄くない?で、1速に入れて、サイドブレーキを解除すると、ほら、走る。
編集部
すげー。ローテクなハイテクですね。
これ、戦前だぜ。そんな時代に、ゼンマイのオモチャがココまでの完成度ってのがスゴイよね。でね、1速から4速まであるでしょ、ってコトは4枚のギアがあるのか、あるいは円錐形のギアかなんかが付いてるのかなって思うじゃん。でもね、そういうことでは無いんですよ。実際にはギアは1速分しか無いんだけど、そのギア先にシフターがジョイントされてて、ゼンマイの力がどれだけ掛かるかを調整しているんだよね。
編集部
つまり、4速が最もフリーになっていて、3速、2速、1速って少しづつ抵抗を増やしていっているってことなんですか?
まあ、そんなとこだね。アタマ良いと思わない?
編集部
スゴイですね。戦前にこんな優れたオモチャがあったんですね。ドコのメーカのモノなんですか?
コレはね、シュコーってドイツのモノ。
編集部
シュコーですか。
有名だよね、シュコーのオモチャは。このシリーズはね、台数が少ないみたいで高いんですよ。えっとね、デッドストックとかだと、650ドルくらいからかな?
編集部
650ドル!?
そう。タイヤがないようなジャンクでも150ドルはしますね。でもウチの場合はしまい込んで大切に保管しますってんじゃないから、デッドストックなんか買っても意味が無いんですよね。だから、ジャンクを買って、汚し入れたり、レストアしたり、色々いじって遊んでますよ。他にもゼンマイのオモチャを最近沢山手に入れてるんですけど、面白いのいっぱいあるよね。明日もまた、大量に届きますからね。楽しみだなぁ。

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