サンドブラストでエンジンはどこまで綺麗になる?
エンジン内部には大きな疾患は発見されず。機械的にはとっても元気なことが判明して一安心。と、ここで一気に気になってくるのが、外観のヤレ具合。内部がどんなに元気でも、アルミが粉を吹き、表面が全体的に腐食したエンジンは見た目がイマイチ。ということで、サンドブラストで、エンジン全体を綺麗にしようという作戦です。果たして、腐食とホコリと蓄積した油にまみれたエンジンは何処まで美しくなるのでしょうか?
BEFORE
AFTER
素材の持っている美しさを最大限に引き出したい。ということで、バラバラにされたエンジンはパーツごとにブラスト処理が施され、徹底的にアルミの地肌を整える作業が行われたわけであります。
奥の奥までピッカピカ
空冷フィンの中まで綺麗になると、シリンダーそのものの美しさが倍増します。アルミの腐食とオイル汚れがこびり付いたシリンダーも、新品のような状態に。フィンの奥の奥まで綺麗なアルミ地になると、奥行き感が増し、フィンが長く延長されたシリンダーのように見えるのです。所さんがCB250に着目した最大のポイント、それはエンジンのフォルム。特徴的な空冷パラレルツインのシリンダーの造形がこのバイクの美しさの〝キモ〞となるわけであります。つまり、エンジンをいかに美しく見せるか? というのは、今回のカスタムでとても重要なポイントとなるのです。
表面の汚れを落としつつ地肌を一枚めくるイメージ
40年以上時間が経ったアルミは、全体的に腐食し、粉を吹き、その上にオイルやガソリンがこびりつき、さらにホコリが付着するなど、汚れが積層しているため、白ガスで洗浄した程度では、なかなか綺麗になりません。そういう場合は、やはりサンドブラスト処理に勝るものはないのです。圧縮された空気の勢いを利用してメディア(アルミナやガラスビーズなどの粒子)を噴射することで、金属の表面を薄く削り取り、新しい地肌が露出するのであります。新品をも凌駕するほどの美しさ。素晴らしいっ!!