バイク

カブの魅力は何ですか? 『所さんとスーパーカブ』 ロングインタビュー その2

激しい盛り上がりを見せているスーパーカブ。
世田谷ベースにありそうで無かったスーパーカブに、今所さんが惹かれている理由とは?
スーパーカブをどうやって遊ぶのが面白いのか? 今後所さんはどんなカブ遊びを考えているのか? 世田谷ベースにて、所さんに今の思いを聞いてみました。
その1からの続き)

誰もが気になる今後の展開
まだまだ続くカブ遊びの方向性やいかに?

所さん

改造の仕方としては、誰もができるような事は改造じゃないのであんまり僕はやらない。誰でも付けられるようなことは手を出さない。付ければいいじゃん、誰かがって思うからね。なんでそこだけ? バランス悪いじゃん、そっちをそんなにしちゃったらこっちも凄くやんなきゃダメじゃんって言われたいんだもん。なんでココやらないんだろうね、あの人はねっていうのが面白いしね。C65のフルノーマルがあって、C70を新しいバイクなのにクラシックなスタイルにして、その次の3ステップ目。今度は手が行き届いていない、偏った高性能を求めようっていうね。アクセルまわりだけは近代的な、かっこいいなぁっていう風に仕上げ、そこだけアップで写真撮ったら、「何? CB? ナナハンの手元?」みたいな、もしくは「これロッシが乗ってるマシンの手元?」っていう感じを作りたいわけ。アップにするとね。でも、それで引くと「何、これに付けてるの!?」って言われたい。服でいうとさ、みんなコーディネートとか言ってさ、「上に何色着たら、ポイントとして下はこれ。靴下はこれ履かなきゃいけない」みたいなトータルコーディネートみたいなことするじゃん。コレにはコレを付けるとかスタイリストなんてよく言うじゃん? あれはね、何も知らない人のための方程式なの。なんだっていいんだから、本来は。例えば、上がスーツなのに下駄を用意されたら、下駄をどう演出するか? っていうのがクリエイティブなんだから。「これに下駄は合わないよ」って言ってるのは普通の人だよ。そうなのよ。下駄なら下駄を演出しないと。まず、スーツに下駄が用意されていたら、まず裾をめくるわな。ロールアップするわな。そこにどういったらいいんだろう、下駄にやや生活感が出過ぎるんで、生活感のグラデーションを下から作ってやらないと。いきなり途中からスーツってなるから変なんだから。グラデーションでスーツになっていけば良いわけでしょ? そういうことですよ。半分シャツ、片方出すわなっていうようなね。

だから、オートバイもそう。コレ付けたら、コレでしょ? っていうメニューをみんなやっちゃう。そうなっちゃうと、つまらない。本物志向の人はレプリカを否定する。ロレックスの偽物なんて許せないって目くじらを立てる。「いや、それが面白いんだよ。それだけ真似したいんだから。いいじゃん、それで」ってワタシは思う。それで商売しているヤツがいるからイラッとするとかね、メーカーさん側はね。いいじゃん、偽物は偽物なんだから。偽物が寄せてこれちゃうぐらいのクオリティだから腹が立つんだろ? 自分でもちょっとイライラするんだろ? 偽物が寄せてくる、意外と本物に近いところまで寄せてこられたことに腹が立つんだから。じゃ、お前の技術をもっと上げろよと思うけどね。真似しちゃダメじゃないんだよ。真似しても面白ければ良いとワタシは思う。あんまりにも商売が前に出てたら、怒ったほうがいいけどある程度のところまで寄せてきてるのは、それ面白いじゃんって思いますね。みんな、許せないんだろうね、いろんなものが。これはこれじゃなきゃダメとかね。バイクの改造も、こうやってないとダサイって言われちゃうみたいな。ダサイって言われないように、そのダサイものを付けられたらホントにかっこいいんじゃない?

その3へ続く

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