所さんのお気に入りアイテムの一つである、トンカチのぬいぐるみ。いったいなぜ、このアイテムを所さんは作ったのでしょうか? その想いを所さんが語ります。
こんな世界一役の立たないもんないよな。釘も打てないし、これで何か笑えるわけでもないし。でも、この役の立たない物に、相当な手間が掛かっててさ。綿を詰めるおばさん、ひっくり返すおばさん、縫うおじさんとか、いっぱいいるわけだよ。その人達はそれで、家族を養ったり生活をしているわけだよ。これで家族が生活している。っていうことを考えると、これはね“心の支え”になる。
自分に何かつまらないことが起きたり、いろんな嫌なことがあるとこれを見たときに、「そんなこと言ってられねえな」と思うわけだよ。
自分に何かつまらないことが起きたり、いろんな嫌なことがあるとこれを見たときに、「そんなこと言ってられねえな」と思うわけだよ。
ここを感じない人は、肩を叩いてみたり、アタマを叩いてみたり、で、お終い。それじゃあ、もうホント、3才児と同じですよね。
ワタシの場合は、このハンマーを見たときに、「ここだけ縫い目が違うぞ。ということは・・・」ってな具合で考えてみるわけだよ。サスペンスだよ、推理力。全部ミシン縫いなのに、何で一部分だけ手縫いなんだろうってさ。ここだけ縫い方が違うって事は、恐らく、ここから綿を詰めてるな、とか思う。観察力と、あと想像力も必要だね。
これがただのプラスチックの棒にスポンジをつけるってだけのオモチャのハンマーだと、工程が2つぐらいしかないじゃん。でも、これはぬいぐるみだから、色々な工程があるわけ。その工程を色々想像してみるわけだよ。そこに携わっている人とか、作業の風景とか、そういうことも含めて。
これがただのプラスチックの棒にスポンジをつけるってだけのオモチャのハンマーだと、工程が2つぐらいしかないじゃん。でも、これはぬいぐるみだから、色々な工程があるわけ。その工程を色々想像してみるわけだよ。そこに携わっている人とか、作業の風景とか、そういうことも含めて。
何もみんなに恩着せがましくね、皆なそのくらいのこと想像しろよって言ってるわけじゃなくてね。そういう風に色々と考えたり想像できたりする人はいろいろと生活が豊かになれますよって、ワタシはそう思うわけです。
実は、このトンカチには企みがあってさ。ウチの考え方なんて、日本国中にはバーンと拡がらないんだけど、このトンカチを小学生が全員ランドセルに付けるようになったら、いい世の中になるだろうなぁって思ってるわけです。
入学式のその日に、全員が文房具と下敷きを買うように「ハンマーのぬいぐるみも買っておかなきゃ」、と。学校の標準商品です、と。で、全員これ持ってるの。「心の支えです」って。そうなったら、良いなぁって。
入学式のその日に、全員が文房具と下敷きを買うように「ハンマーのぬいぐるみも買っておかなきゃ」、と。学校の標準商品です、と。で、全員これ持ってるの。「心の支えです」って。そうなったら、良いなぁって。