エンジンはR80のボアアップ用シリンダーとピストンを採用することで、排気量は一気に25%アップの1000ccへ。更にチューニングピストンを採用して圧縮比も向上させます。これにFCRキャブレターと46worksオリジナルの手曲げチタンエキゾーストが組み合わされることによって、まったりとした印象のノーマルとは天と地ほども違うパワーとレスポンスを発揮するエンジンへと生まれ変わります。低中速から力強くトルクフルで、ストリートからワインディングまで最高に楽しくて扱いやすい、夢のようなフラットツインの完成です。46ワークスがサーキットとストリートで培ってきたノウハウがふんだんに注ぎ込まれたスペシャルユニットは、一体どのようにして生み出されるのでしょうか? その一部始終を大公開しちゃいます!!
ボアアップ化の為ケースをボーリング
R80用のボアアップ用シリンダーを取り付けるためには、ノーマルではクランクケースの穴がちょっと小さいのです。そこでシリンダーにあわせてケースをボーリング。寸分の狂いもない、完璧な機械加工が施します。
エンジンの基本的な組み立てを半日もかからず終わらせてしまった中嶋さん。旧いフラットツインに必要な特有のノウハウが豊富な46Worksだからこそなせる技。カムシャフトはノーマルを使用。クランクやコンロッドもノーマルです。スタンダードで使われているパーツでも十分にクオリティが高いため、よほど過激なチューニングエンジンを作るのでなければ純正で十分。簡単なチューニングで驚くほど速くなるのもこのエンジンの魅力の一つなのです。
後期型のフライホイールでレスポンスアップ
フライホイールは後期型のモノを採用。明らかに肉抜きされており、パッと見た目で軽量であることが確認できます。フライホイールを軽量化し、軽快なエンジンレスポンスを追求するのです。純正の後期型フライホイールとはいえ、取り付けるためには各部変更が必要。色々な年式のBMWを熟知する中嶋さんのノウハウは様々なカスタムにフィードバックされているのです。
エンジンを組み立てたらクラッチを取り付けます。この辺りの構造もバイクというよりもむしろ四輪的な印象です。取り付けには専用の工具を使ってセンター出しをしながら、慎重にクラッチとクラッチカバーを取り付けていきます。当然、クラッチディスクは新品パーツを使用。
次回は車体にエンジンを搭載します! 【vol.9へ続く】
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