所さんが追求する戦車の世界 M4A1
世田谷ベースが万物創造基地。所さんが思いついたありとあらゆるイメージを、自らの手によって3次元化する作業が日々行われているのです。そんなライフスタイルの中で生み出された傑作が、今回ご紹介するシャーマン戦車のコレクション。製作期間中、仕事以外の時間を全て戦車に充て、最終的には夢の中でも製作作業を行ってしまったというくらい、追い込んでいた時期に生み出された傑作をご紹介致します。
えぇっとね、まずこれが、M4A1。原形だね。
編集部:これは、MATO TOYS社製の1/16RCシリーズでリリースされているシャーマンがベースですよね。
それに、タミヤのヘッドを載せて、MATO TOYSのスプリットローディングハッチを付けているんだね。
スプリットローディングハッチ????
ヘッドに付いてるハッチあんでしょ? それのこと。
えぇっと、ベースの車体はMATO TOYS社のもので、ヘッドの部分はタミヤなんじゃなかったでしたっけ?
そうだよ。でもタミヤのヘッドに付いているハッチは、スプリットじゃないから、そのハッチを取って、そこにMATO TOYSのハッチを移植しているんですよ。
えぇぇぇぇぇ!!
やるやるとは聞いてたけど、相当やるだろ、ワタシは(笑)。
スゴイ作業ですね。
そうだよ。夜中まで事務所でやってたんだから。で、ガンローターシールドなんか、これワンオフだからね。
パテですか?
パテだとベト付いちゃって、こういうカタチになっていかないんだよね。指にも付いちゃうし。なんで、レジンをベースに作るんだけど、レジンだと細かい造形は難しいんですよ。割れも出てきちゃうし。レジンでベースを作って、最後の仕上げにパテを使って仕上げる。そんなパターンですよ。
編集部:このビスなんて、ハンパじゃないですよね?
所:それは全部パテね。
もう、想像出来ないですよ。パテでネジなんて。
で、こいつはMATOTOYSの機関銃。それを左利き用に改造してるんですよ。写真集見てたら、左利き用のブローニングM2が写っててさ。アメリカ人って左利き多いでしょ? だから、当時は左利き用のブローニングを付けた戦車もあったんだよね。でも、ほんとは、タミヤの機関銃のほうが良くできてるんだけどね。